林業土木技術講習会を開催しました

 当初、5月に開催を予定していましたがコロナ感染症拡大に伴い延期していました林業土木技術講習会を10月6日・7日に高山市の飛騨・世界生活文化センターにおいて開催しました。コロナ感染防止対策として通常は定員500名の芸術堂を会場として、ソーシャルディスタンスを確保するとともに、参加者の検温、手指の消毒など徹底する中で、受講者、講師、スタッフ含め122名が参加しました。

 1日目は、高山労働基準監督署の梅田、浅井両監督官から、働き方改革への対応、心理学ドリル、災害事例などについて講義があり、午後からは中部森林管理局の中澤治山課長、加藤森林整備課長、日置企画官から、気候変動に伴う降雨の様態変化と山地災害の激甚化、豪雨災害に関する今後の治山対策のあり方検討会、建設ICTの活用、中部局の重点取組、請負事業体等の労働安全などについて講義いただきました。最後に、林土連の堂本専務理事より最近の情勢報告を含め企業倫理とコンプライアンスについてご講話いただきました。

 2日目は、中部森林管理局治山課の中村設計指導官から、森林土木工事等における林野庁の取組、設計積算要領・標準歩掛等の改正概要、治山・林道工事コンクール、治山工事における施工管理、治山工事特記仕様書等の近年の改正点、情報共有システムなど盛り沢山の内容について、また、森林整備課の山下設計指導官から、今後の路網整備のあり方検討会、林道規程の改正点、林道標準図の改正、林道における木材利用事例、治山林道工事コンクールの留意点などについて講義がありました。午後からは、労働負担の軽減、安全性の確保などを検討課題として開発したカチオンフレーム工法(土留擁壁仕様)の組立実演を交えた講義を屋外で実施し、その後、東電タウンプランニングの熊迫課長より通信技術を活用した遠隔臨場などについて、最後は、吉村社会保険労務士より安全衛生法の原理原則、特定元方責任の履行、リスクアセスメントの実践などについてご講義いただきました。

2日間の講習会は、技術者の皆さんの継続教育プログラムとして申請し、森林分野CPD及びCPDSの単位取得に取り組みました。