令和6年度林業土木技術講習会を開催しました
と き:令和6年5月23日(木)、24日(金)
場 所:岐阜県高山市「高山市民文化会館」3-11講堂
参加者:講師、スタッフ、受講者(傍聴含め)計157名が参加しました。
事務局から二日間の講習会の概要説明の後、新井雅 安全・技術対策委員長から、適正な施工管理が可能となるよう林野庁や森林管理局へ各種の改善要望等に協会として努めておりそれに対する回答内容や働き方改革の推進のため現場作業の効率化や安全確保など委員会として取り組みについてお話しいただき、その後、柳 七郎 環境・社会貢献委員会委員長から、国有林防災ボランティア協定に基づく災害被害状況調査や社会貢献活動の取組状況、建設業におけるコンプライアンスと企業倫理で工事現場での不適切な事例を紹介され建設現場での関係法令遵守の重要性と注意喚起など講義をいただきました。
続いて、高山労働基準監督署の 永田陽一署長から、講習会にあたっての労働災害防止への意識を高める有意義な機会としていただきたいとの挨拶をいただき、同労働基準監督署 林 祐也 安全衛生課長より、労働災害の現状、建設業における労働災害事例について講義いただきました。
初日午前の最後は、令和5年度治山・林道工事コンクール受賞工事を担当された、現場代理人、主任技術者の皆さんを会長より表彰していただいた後、三尾秀和会長から現場技術者として技術力向上に努める良い機会であり現場での安全確保、適正な施工管理に生かしてほしいとの主催者あいさつがありました。
午後からは、(一社)日本林業土木連合協会 堂本 整 専務理事より「適正な利潤の確保と事務の簡素化に向けた対策」と題して森林土木事業の取り巻く課題について、2024問題とその対策などについて講義をいただきました。
続いて、中部森林管理局の永瀬 庄栄 森林整備課長より中部森林管理局の令和6年度の取組事項について、ご説明され、そのあと発注者綱紀保持対策、公共工事等の適正な入札・契約などについて講義をいただきました。
続いて、中部森林管理局資源活用課 下平 昭博 企画官より「労働災害の撲滅に向けて」と題し、労働災害の発生状況と再発防止対策について、労働災害の事例を基に類似災害の防止対策の講義と国有林における労働災害への対応について講義をいただきました。
二日目のTOPは、中部森林管理局の 立澤 和美 治山課長より「中部森林管理局における治山・林道事業の主な取組」と題し、近年の大規模山地災害からの復旧に向けた取組状況や、豪雨災害に関する今後の治山対策の在り方検討会のとりまとめ概要、中部森林管理局における森林土木工事の円滑な施工に向けた取組、ICT施工の取組、業務の簡素化などについて講義いただきました。
引き続いて、中部森林管理局治山課 井上 智之 設計指導官と森林整備課 太田 昭信 設計指導官から「設計積算要領・標準歩掛等の改正概要」「近年における山地災害の特徴等」「森林土木工事の適切な実施に向けて」と題し、設計積算要領・標準歩掛等の改正概要、工事の適切な施工管理、工事書類作成マニュアル、衛星通信環境の整備などなど多義に渡り講義いただきました。
講習会最後のカリキュラムでは、コンピューターシステム研究所 土木事業部企画戦略課 松野 哲也 氏をお招きし「安全管理の基本と工事における計画・施工」~災害事例に基づく管理と法令から読み解く安全管理~ と題して講義を受けました。災害防止の災害防止の基本は不安全状態と不安全行動を無くすことにあることにあり形式的でなく本当の意味を考えることが必要であると事例を交え説明いただきました。
なお、二日間の講習会には飛騨森林管理署と岐阜森林管理署から、林業土木担当及び若手職員等の多くの傍聴参加がありました。
会場準備から当日の受付対応まで、青年部役員を中心にご協力いただきました。
また、今年の会場は昨年までの飛騨・世界生活文化センターから高山市民文化会館で開催しました。利便性がよかったですが、机、椅子の設置後片付けを要したため、受講生の皆さんにも準備片付けのご協力をいただきました。ありがとうございました。