合同安全パトロール ~飛騨4支部~

 令和6年10月9日(水)、(一社)名古屋林業土木協会飛騨4支部(加藤 勝 神岡支部長、柳 七郎 古川支部長、長瀬 雅彦 久々野高山支部長、小坂健太郎 荘川支部長)による飛騨森林管理署、高山労働基準監督署との合同安全パトロールが開催されました。

施工地全景:野麦(脇谷)復旧治山工事(受注者:大山土木株式会社)

 当日は、飛騨森林管理署からは木島 伸悟 署長、川本 淳 総括治山技術官、横井 眞吾 総括森林整備官、棚田 みのり 係員、高山労働基準監督署から永田 陽一 署長、林 祐也 安全衛生課長、協会から飛騨4支部21社22名と事務局が参加し、高山市高根町野麦国有林の「野麦(脇谷)復旧治山工事」現場のパトロールを実施しました。

 施工現場は、標高1,580mと高地のため気温も低く、早い冬が訪れるため、降雪期を前に急ピッチに進められていました。

 パトロールでは、参加者各自が点検表等に基づきそれぞれ実施され、点検終了後は、各支部代表者が支部会員の意見を取りまとめ、高山労働基準監督署、飛騨森林管理署とともに講評を行いました。

永田 高山労基署長
4支部代表挨拶 長瀬 支部長
木島 飛騨森林管理署長
工事概要を説明する八賀重彦現場代理人(右)と点検手順を説明する青木良明 協会安全・技術対策委員(左)
土石流センサーからの警報装置
簡易丸太を敷設した作業路 滑り、転倒の際に掴まるためのロープ設置が必要
作業歩道の上部 表土移動が想定されるためひずみ計の設置を

 パトロールでの指摘された主な内容は、

 ○現場まで遠距離であり長時間の通勤となることや、施工現場までの移動もかかることから十分な作業時間がとることや冬期も早いことから工程管理の苦労が想定される。

 ○土石流センサー警報器が作業地から対岸に設置されていることから、作業者は背を向けることになりサイレンや警報回転灯が視認できるのか疑問。確認するためにも訓練を行うこと。

 ○作業歩道の上部に地すべりの残置部分があるため、表土の安定確認のためひずみ計を設置して監視がする必要があるのでは。または地すべりの下部へは通らないようにする必要があるのでは。

 ○急傾斜の作業歩道は簡易な丸太で階段設置してあるが、万が一、転倒、滑った際にすぐに掴まることができるよう腰高にロープを張ること。

 ○法面から垂らされている安全ロープは十分な長さにしてもらいたい。

 ○索道施設(ケーブルクレーン)に関して、集材機や使用されているワイヤーはかなり古いものが使われている。オイル漏れに備えて吸着マットの設置を。

 ○ケーブルクレーン作業で、施工地では足場も悪く吊り荷の下で自由の利かない状態での作業となることから十分な注意が必要。

 ○KYTは、労働者の注意力に頼った書き方となっている。実際のリスクを低減する書き方にしてもらいたい。例:ワイヤや道具の状態を確認など

推奨事項として

 ○現場は資機材が散乱することなくきれいに整理整頓されている。

 ○段差のある所や急勾配へ変化する箇所はカラーコーンを置いて注意喚起している

 ○高所作業における安全ロープは単管を設置してロープの摩耗を防いでいる

出された意見・指摘事項に対し現場代理人からは緊急的なものは早急に改善を行い安全作業に徹していきたい旨発言がありました。

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