飛騨森林管理署で意見交換会が開催されました
令和5年10月12日(木)、飛騨森林管理署会議室において飛騨森林管理署主催による(一社)名古屋林業土木協会飛騨4支部の会員企業11社の現場代理人と飛騨森林管理署治山・林道工事監督職員等との意見交換会が開催されました。
会議の冒頭、牛尾 光 飛騨森林管理署長より、
これまでの森林土木事業の実行に感謝のお言葉があり、今回の意見交換会の趣旨について、「この3年間コロナ禍ということもあり開催できなかったが、飛騨署は隣接署に比べても実施していなかったところ。ここ最近の工事の未完成事案についても、現場代理人とのコミュニケーション不足が原因と思われた。もっと良い工事の進め方があったのではないかと感じたところ。より良いものを作っていきたいと考えている。今後は発注者、受注者ともコミュニケーションをとっていきたいと考えている。
しかし、発注者としての綱紀の保持も重要、不当な働きかけやサービスの提供等禁止事項の遵守をお願いします。」と挨拶されました。
会議では、川本淳総括治山技術官から、今会議について「対話が重要であり、知識・技術の横への広がりが重要であるので重い雰囲気にならないよう気楽な対話をしたい。品確法制定後よりよいものを受・発注者で作っていくことが重要になっている」と意見交換会の趣旨を説明をされ、林土連へ提出するため協会通じて各会員から提出された今年度の改善要望事項のうち、飛騨4支部から提出された項目についてそれぞれ回答説明をいただきました。
会議での後半では、現場の施工管理に関することや現場の実情等、ざっくばらんな意見交換が行われ現場代理人全員から活発な発言がありました。
会議で現場代理人等から出された主な意見
○BMについて、設計会社の設置杭は固定されていない(グラグラ動く)。既設谷止めに設置してほしい。設計書に写真はあるが着手時は雑草が繁茂し全くわからない。引照点の設置場所の再考をお願いしたい。
○写真の電子納品について、検査時において写真帳の納品はなくして、電子納品を認めてもらいたい。
○工事打合わせ簿は他の発注機関(県、農政局、環境省)は様式が同一であるので、林野庁も他官庁にあわせた様式にしてもらいたい。
○路体改良工事について、横断溝一つ入れるだけで工事区分が改良工事となるのはいかがなものか。維持工事に変えるなり区分を変更しないと将来的に受注困難となる。
○機械借り上げについて、運搬費を計上していただけることにはなったが、重機オペ一人の作業で連絡のつかないところで作業をさせておくことは、安全管理の面で本来やってはいけない積算なのではないか。見張り役一人は必要。
○林道維持修繕は業務委託による方法もある、かかった分だけ精算する方法もあるので検討してほしい。
○レスポンスが悪い。回答がweek、monthとなることもある。緊急案件はワンデーレスポンスで。レスポンスの悪いことが工程の遅れの原因となっている。日頃のレスポンスは活発にお願いしたい。
○近年の受注工事は、当初設計の精度が悪い。特に架設の設計は実際と乖離している。
○路体改良工事の奥地で森林整備が行われ、事業間の調整をしつつ横断溝を設置したが、10tトラックによる木材運搬で、何度も手直しを余儀なくされた。事業発注の調整をより良くしてほしい。
○現場ので打ち合わせにおいて、判断を伴う難しい案件のときは、できれば上司も同行していただきたい。
○定規図や各様式類を中部局ホームページから取り出す際、格納場所がわかりづらい。ホームページ改良の検討を。
このほか、かご枠設置にかかる安定計算の要否、コンクリート打設にかかる遅延材の要望、レイダンス除去の代替方法の要望、ベースコンクリートなど技術的な要望が活発に議論され、17時までと予定していた会議は30分を延長して終了しました。
飛騨署からはそれぞれの担当からも質疑に応答され、早急に対応できる要望については速やかに取りかかり、通知類等制度に係るものについて上部へ進達したいとの回答がありました。
意見交換会会議後は場所を変えての意見交換会第2部が市内飲食店で飛騨署主催で催していただき、現場代理人と監督職員等の間で更にコミュニケーションを諮ることができた良い機会となりました。
当日の会議資料は「会員専用サイト」→「各種会議資料」に格納しています。