令和7年度林土連第3回理事会が開催されました
日時:令和7年12月4日(木) 場所:東京都 海運会館303会議室
理事会には林野庁から長崎屋国有林野部長が来賓出席されました。また理事会終了後に引き続いて意見交換会が開催され小坂善太郎林野庁長官ほか林野庁幹部の方々が出席され盛大に開催されました。

○新谷龍一郎 林土連会長 冒頭挨拶(要旨)
○政府予算/経済政策の方向性:政府は全国に行き渡る経済の実現を目指すことを表明。業界にとって良い方向性だが、各論の詳細は今後の課題
○令和7年度補正予算:一般会計総額約18.3兆円が先月28日に閣議決定、林野関係・森林整備・治山事業で合計863億円を確保
○財務省の懸念事項:建設業の人手不足、他産業と比較して深刻な状況、公共投資の増大が民間投資を圧迫する可能性を懸念し予算増額への厳しい見解。国交省のIコンストラクション2.0目標達成のため年平均2.4%の生産性向上が必要、この生産性向上を公共事業予算に織り込むべきとの見解 、業界にとって厳しい状況
○議員連盟・業界活動:自民党森林整備治山事業促進議員連盟による緊急決起大会、林土連共催の「2025年治山・林道つどい」と2日間連続開催、山口俊一会長と共に多数の国会議員が出席、林野庁長官をはじめとする林野庁幹部が参加、各林業土木協会からも多くの役員・会員が出席し、来年度予算確保に向けた決議を採択した。また、地元国会議員への力強い予算要望活動を展開していただいた。
・来年度予算の概算決定まで1ヶ月を切った状況、建設資材高騰・人件費上昇の中での予算拡充確保が課題、最後まで諦めずに取り組む。
○本日の理事会の議事:令和7年度決算見込みの審議、令和8年度事業計画・収支予算案の審議
議事会終了後に林野庁長官をはじめとする幹部との意見交換会を予定


○長崎屋 圭太 国有林野部長挨拶要旨
皆様方におかれましては、常日頃、森林林業行政に多大なるご指導、ご鞭撻、ご協力賜っております。この場をお借りしまして、厚く御礼を申します。特に公共予算の確保につきましては、先日の治山・林道のつどい、議員連盟への対応、それから各国会議員へ回っていただいていろいろご努力をいただいております。この場をお借りして、厚く御礼を申し上げます。今、毎年のことですけれども、来年の予算に向けた折衝を鋭意やっているところでございます。年が明けたらなんとか頑張りましたと言えるように、しっかり最後までやっていきたいと思います。
この理事会に際し、3点だけ私から紹介といいますか、今取り組んでいることをご説明させていただきます。なんといっても利潤の確保と予算の確保です。まず適正な利潤の確保と生産性の向上、このことにつきましては、ずっと毎年毎年、選ばれる森林土木ということで、今年度は通勤補正の見直しをして、基点を最寄りの支所から市町村の役場に見直したところです。
実はこれはですね、あの、先日、森山先生が財務省の主計局長に林野予算よろしくというふうに言っていただいたんですけれども、その時の例として、林道は大変なんだと、現場が遠いんだということで、通勤の話をしていただきました。
まあ、そういった改正もしましたし、施工実態に応じた歩掛かりを追加したいということを治山林道それぞれやらせていただきました。また、これは毎年やっておりますので、選ばれる森林土木の来年度に向けた取り組みとして、現在ですね、歩掛かりに関する施工実態の調査を実施しておりますので、今後ですね、調査結果を踏まえまして、さらに実態の反映という観点からですね、歩掛り等の改正に取り組んでいきたいと思っております。
2点目は予算の確保ですけども、予算の総額を確保するっていうのはもちろんなんですけども、実際の運用といいますか、施工に当たってですね、まあよくありがちなのが災害復旧工事をやってですね、まあ 3か年、 4か年になるんだけれども、途中で資材費とか労務費が上がってしまうと、その増工分というのは結局見れなくて、本予算の方にですね、いくっていうことがままあったわけですけども、そういうことはよろしくないと、ただでさえ本予算の方が厳しい中でございますので、そういうふうに途中でですね、資材とか労務費が上がった場合にはですね、災害復旧事業の事業費そのものをですね、見直してあげるというようなことをやって、なるべく経常予算の持ち出しをないようにするというようなことも今年度から取り組んでおります。そういったことで執行予算とか事業量の確保ができるような取り組みを工夫してやっていきたい。
3つ目は林野火災対策についてです、今年度大船渡をはじめ各地で林野火災が発生し、国有林造林の現場でも火災が発生し、民有林にも被害が拡大したところ。国有林事業地での火災は発生原因が事業者であることが容易に特定される。このため契約違反の有無を含めた原因究明が徹底されるので、くれぐれも火の取り扱いに対する注意喚起の強化をお願いします。
最後に引き続き、年末に向けて来年度予算の確保に全力で取り組んでおり、引き続きご協力をお願いします。

